化学科である私は何をするのか

化学科について

みなさんこんにちは。私は地方国立大学の工学部で応用化学を専攻しています。

今度はどんなことを紹介するの?

みるちゃんは’化学の研究’と言われてどんなイメージをもつかな

うーーん。よくわからないかなぁ

だよね。そこで、私が今行っている研究内容を紹介し、化学科では実はこんな研究もしているという事を皆様に知っていただけたらうれしいです。

化学科である私は何をするのか

化学科と一言で表しても実際に学ぶ内容は実に広範囲です。

最もイメージしやすいのは有機化学でしょうか。様々な物質を合成し、どんな性質があるのかを調べます。

あぁ~フラスコふりふりするやつね!

う~ん、まぁうん。そんな感じ

一方で材料化学では金属や高分子などの物性(強度や伝導率など)を研究します。

そのため電磁気学や力学など、高校では「物理」として学んでた学問に近くなります。

このように化学科は何を専攻するかで学ぶ内容が大きく変わっていきます。

 私は物理化学と無機化学を主に用いた再生可能エネルギーである水素エネルギー生成の研究を行っています。

水素エネルギーって名前は最近よく聞くよね

エネルギーというと機械系や電気電子系のイメージが強いと思うけど、実は化学科でもエネルギーの研究を盛んに行っているんだよ。

化学科でエネルギーの研究

化学の視点でエネルギーを考えてみると、どんな研究がイメージできるでしょうか。

ところでみるちゃん、エネルギーといえば?

うーーん、やっぱり電気かな

現在、電力のほとんどは火力発電によって賄われています。

しかし、ご存じの通り火力発電では石炭・石油などの化石燃料を燃やして電力を得ます。

ここで、2つの問題が発生します。

一つ目は、化石燃料は有限であるという事。いつかは無くなります。

二つ目は、化石燃料を燃やすと二酸化炭素などの温室効果ガスや二酸化硫黄などの有害ガスが生成していまうことです。

今後はこれらのガスをいかに排出せずに安定的に電力を供給できるかが大切になってきます。

 さて、二酸化炭素など化学式が出てきたあたりから「化学」の出番ではないでしょうか。

これらを排出しない発電方法の一つとして、水素エネルギーがあります。

水素エネルギーについて

水素は燃焼(酸素と激しく反応させる)すると、水ができます。

この水が生成するときに電子が移動して電力が得られます。かなり大雑把ではありますが、つまりは水素はエネルギーになるということだけ知っていただきたいのです。

水素はエネルギーになる!

さらに重要なことは、水素を燃焼しても水ができるだけで有害ガスが排出されないという点です。

これが水素エネルギーの大きなメリットです。

そこで、私は応用化学科で水素を安定かつ高効率で生成するための研究を行っています。

とにかく、水素をいっぱい作ればいいんだね!

太陽熱を使って水素を生成する

先ほど、水素を燃焼させると水ができると言いました。

逆に、水を分解すると水素が生成します。

化石燃料は限られた場所にしかありませんが、水はどうでしょうか。どこにでもありますよね。

このように燃料の有限性に制限されないエネルギーを再生可能エネルギーといいます。

 水を分解するとはいっても簡単には分解されません。

水を超高温(1000℃以上)下にすることでようやく分解します。

1000℃ってどれくらい熱いんだろう・・・

みるちゃんがこんがり焼きあがるくらいじゃないかな

・・・。

この超高温条件にするために電力などを使用しては元も子もありません。

どうするかというと、太陽の熱を利用するのです。太陽の光を鏡で一か所に集めるとかなりの高温になります。

この光を水に当てることで超高温にするのです。これが太陽熱発電です。

ただ、太陽光だけで安定的に1000℃以上にするのはなかなか難しいです。

そのため、水を分解するときの温度はできるだけ低いほうが安定しますよね。ここで登場するのが‘触媒’です。

‘触媒’を使って低温化

触媒とは、化学反応を促進させるような物質のことです。

例えば、Aという物質がBになるという反応があるとします。

しかし、反応させるための条件(圧力や温度など)が厳しくてなかなか反応しないとします。

そこへ物質Cを加えると劇的に反応スピードが上がります。

この物質Cが触媒です。反応スピードが上がる原理については話がずれてしまうため割愛します。

 太陽熱発電でもこの触媒を使って水が水素になる反応をより低い温度で実現させることが可能です。

ここからがようやく私の研究内容になります。

ようやくか!

無数の穴が開いている発泡体デバイスに触媒をくっつける。

触媒は水に触れている必要があります。

そこで、より効率的に水と触れさせるためには触れる触媒の表面積を大きくしてあげればよいのです。

そのために、ジルコニウムという金属でできており、無数の穴が開いている道具を使います(下図)。

なんだかぶつぶつしてて気持ち悪いなぁ

そんなこと言わないで・・・。

これに触媒をくっつけて水に触れさせて太陽熱による水素生成の反応温度を低くします。

触媒にはどんな金属が有効なのか

触媒といっても様々な金属があります。

その金属の種類や割合、濃度によって安定性や水素生成の効率が変わっていきます。

くっつける金属の種類は一種類のみではありません。

Aという金属とBという金属を1:3の割合で混ぜるなどの組み合わせも大事になっていきます。

これらの組み合わせなどを実際に疑似的に太陽熱を作り出す装置を使って実験していきます。

いわゆるパラメータの最適化だね!

よくそんな言葉しってるね笑

そうやって、どれが一番良い触媒なのかを見つけていくのが私の研究内容です。

まとめ

かなりざっくりですが、これがエネルギーの社会的背景と研究内容です。

なんとなくわかった気がするよ!

エネルギー問題は様々な学問分野が解決するべき問題です。

そのなかでも化学は再生可能エネルギーなど、直接的にエネルギー問題解決への研究ができます。

そのため、エネルギーについて関心があり、将来エネルギー問題解決に携わりたいと思っているのでしたら是非化学科をおすすめします。

また、学部の途中で分野を変更したいと思う人も多いと思います。

その時は進学する大学院で分野を変更するというのも一つの手です。本サイトでは大学院や試験についての情報を掲載していますので、よろしければそちらもご覧ください。

コメント

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