理想溶液と正則溶液

物理化学

主に2成分溶液に関する用語の解説です。

理想溶液と正則溶液

溶液の混合では先に学んだ熱力学の概念にさらに化学ポテンシャルという物理量が登場します。この概念は非常に大切ですので是非理解しましょう。本記事では主に東工大 物質理工学院(H31)6Aで出てきた用語の解説ページです。

理想溶液

純物質であるAの蒸気分圧の純粋な液体の蒸気圧に対する比\(\frac{p_A}{p_A^*}は液体混合物中のAのモル分率と近似的に一致する。このような液体を理想溶液といい、ラウールの法則にしたがう。

ラウールの法則

理想溶液において、以下の式が成り立つことをラウールの法則という。

$$p_A=x_Ap_A^*$$

過剰熱力学量

実在溶液の熱力学的性質を表すのに用いる。これは実在溶液と理想溶液との差を示し、式で表すと

$$X^E=\Delta _{mix}X-\Delta _{mix}X^{ideal}$$

正則溶液

実在溶液の中でも、過剰エントロピーは0であるが、過剰エンタルピーは0でない溶液のこと。

理想溶液のように溶液内の分子は無秩序に散らばっているが、互いの相互作用エネルギーは異なっている。

混合エントロピーの導出

G=H-TSより

dG=dH-d(TS)=dH-TdS-SdT

また、H=U+PVなので、同様にdH=dU+PdV+VdP

これらよりdGは

dG=dU+PdV+VdP-TdS-SdT=TdS-PdV+PdV+VdP-TdS-SdT

よってdG=VdP-SdT

ここで、圧力P一定で両辺Tで偏微分すると

$$(\frac{\partial G}{\partial T})_P=-S$$

従って、\(\Delta _{mix}G=G_f-G_i=nRT(x_Alnx_A+x_Blnx_B)\)を用いると

$$\Delta _{mix}S=-(\frac{\partial G}{\partial T})_P=-RT(x_Alnx_A+x_Blnx_B)$$

コメント

  1. […] (a)理想溶液 (b)ラウールの法則 (c)過剰熱力学量 (d)正則溶液 ※見やすいように単語全文です。 […]

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